ソルフェージュレッスン

ソルフェージュは、音楽を学ぶ上で極めて重要で本質的な基礎訓練です。

フルートの練習を頑張るのはもちろん大事なことですが、それだけではなかなか飛躍的な進歩につながりません。

アスリートが、ランニングやウェイトトレーニングや集中力を養うためのメンタルトレーニングを怠らないのと同様、音楽を志す人にも技術や感性を発展させるために、それを支える感覚と理論といった、音楽的な基礎体力が必要です。

お弟子さんからの申し出や、またはこちらからご提案する場合もありますが、ソルフェージュのレッスンを同時に行うことで、フルートの技術的レッスンの効率が上がり、より演奏が磨かれ、音楽的に表現する礎となります。

1回のレッスン時間は段階的に異なりますが30〜60分、主にフルートのレッスンの前に行います。

ソルフェージュ能力は、大雑把ですが以下の様な項目を体系的なアプローチによって高めていきます。


«読譜» 楽譜から音楽を読み解く力をつけ、初見力、集中力を養う。


1.楽譜の読み方から始まり、カードを使って音符の音名・階名読みをイタリア語、ドイツ語、日本語、英語で覚え、一瞬で音符が読めるようになるまで繰り返し練習。異名同音も理解し、ピアノの鍵盤ですべての音域どの鍵盤か当てられる様に練習。

2.主に高音部譜表(ト音記号)と低音部譜表(ヘ音記号)を中心に、様々な旋律課題を読めるようになる。

3.大譜表や重唱課題、伴奏付き課題を読めるようになる。

4.主にアルト譜表、テノール譜表を、できたらソプラノ譜表、メゾソプラノ譜表、バリトン譜表までトレーニングし、弦楽四重奏やコラールの課題を読み、管弦楽のスコアリーディングと移調の訓練を行う。


«リズム» 体内的時間感覚を磨き、拍節感を養う。呼吸も音楽と呼応するようになる。


1.オリジナルのリズムカードで基本的なリズム読みができるようになる。

2.リズムカードに音列を与え、簡単な伴奏を加えてピアノで弾けるようになる。

3.拍の分割や予備拍と呼吸の概念を理解し、アンサンブル能力を高める。理想のテンポを楽譜から読み取り、正確にテンポを保ち、美しいアゴーギクやディナミクができるようになる。

4.両手両足や歌も交え、様々な複雑なリズム読み、リズム打ちの課題をこなして本質的なリズム感を高める。変拍子や付加リズムを含んだ現代曲(メシアン、ストラビンスキー、武満など)の作品を読める様になる。


«聴音» 絶対音感と相対音感をバランスよく養い、ポリフォニー(多声音楽)的な耳を育てる。


1.ピアノで弾いた旋律を即座に正しい音程で歌えることから始まり、聴きながら記譜する効率的な方法や段取りを手ほどき。

2.単旋律の聴音を発展させる。

3.主要三和音の認識ができ、2声部の聴音を発展させる。

4.2声、3声の対位聴音、4声部の和声聴音を発展させる。同時に和声分析へのアプローチを行う。


«視唱» 音程の訓練とハーモニー感覚、聴く力、和声感や調性感、音楽を読み取る力を養う。


1.ピアノで弾いたり歌ったりする音程またはメロディの断片を、すぐに模倣して歌うことができる。

2.和音構成音、非和声音、アーティキュレーションやディナミクを意識して歌うことができる。歌の発声とフルートの発声を結びつけて発展させる。

3.半音階、増、減音程、跳躍音程、分散和音、転調を意識して歌うことができる。重唱課題ではハーモニーを感じ、純正律とピタゴラス音律を感じることができる。

4.伴奏付きの課題や弾き歌いで、和声感を感じて歌うことができ、アカペラで初見視唱ができる。簡単なイタリア歌曲やドイツ歌曲を、歌詞を理解し正しい発音とよい発声で音楽的に歌うことができる。


«ピアノ視奏» 耳を鍛え、音楽的感覚を総合的に磨くためにはピアノを弾くのが最も効率的。


1.ピアノの初見視奏の課題を鍵盤を見ずに弾く練習。

2.クンツ作曲の2声カノンを使用し、ポリフォニー(多声音楽)的な耳を発展。

3.全ての調のカデンツを覚え、調性感、和声感を養う。

4.ピアノ曲実作品を練習したり、フルートの実作品のピアノパートを練習し伴奏を経験する。


«楽典・和声» 実作品の中で楽典や和声の知識を活かせるように。


1.音程とその転回、和音とその転回、非和声音の種類の理解。

2.終止の種類、調の関係、転調、調判定、移調の理論と実践。

3.和音記号、バス課題、ソプラノ課題の実践。和声分析の実践。

4.形式を学ぶ。実作品の楽曲分析と創作。