「平均律とは妥協の産物でハーモニーが濁っている。純正律は宇宙の神秘を感じるほど透明で澄んでいる。」と言う考え方があるが、実際は、どうなのか。 音階ができた経緯を考えると、1オクターブは12個の音で構成されていて、 それはピタゴラス(紀元前582-496年)が発見した。 1本の弦を弾いて音を出す。それを2/3に短くすると、元の長さよりも高くなる。 3:2。これは5度の音程を形成し、非常に調和する。それを繰り返していくと下記の様になる。 1.do-sol 2.sol-re 3.re-la 4.la-mi 5.mi-si 6.si-fa# 7.fa#-do# 8.do#-sol# 9.sol#-re# 10re#-la# 11.la#-mi#(fa) 12.fa-do 12個目にdoに帰り着くが、それはかなり高め(+24セント)に狂っていた。 オクターブが濁るのが気持ち悪いので、ピッタリ合わせようとるすと、少し余る。 その余りを12個に均等に割り振ったのが平均律である。 平均律にたどり着くまでに何百年もかかる。その間には、 ミーントーン、キルンベルガー、ヴェルクマイスターなど、 いろんなチューニング方法があり、現在の平均律に落ち着いた。
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