純正律とピタゴラス音律の使い分け

ピタゴラス音律の特徴を大雑把に言えば、メロディーは綺麗に、ハーモニーは犠牲になる。
つまり、旋律には良いが、和声では綺麗なハーモニーを生むことはできない音律である。

バイオリンの調弦はピタゴラス音律によって調弦される。ピタゴラス音律による音階は、純正5度を積み重ねて作られた音階だが、バイオリンの調弦も純正5度の音程差でそれぞれの弦を調弦するので、まさにピタゴラス音律である。よって、バイオリンの音程のとり方はピタゴラス音律が基本であり、平均律のピアノやチューナーとは、感覚が異なる。

ピタゴラス的に旋律を演奏すると、長調はより長調らしく、短調はより短調らしく聴こえる。
具体的には長調の第3音は少し高めだし、短調の第3音は少し低めに取る、など。
これはハーモニーを作る際の純正律とは真逆である。綺麗にハモるためには、長調の第3音は少し低めだし、短調の第3音は少し高めに取るからだ。

このセント値の表の該当部分を比較すると明白である。