所有楽器

オールド・ヴィンテージを中心としたフルートです。歴史的に貴重なフルートばかりで、これらのフルートと共に暮らす中で過去の事実を知り、製作者の思いや、歴代の所有者の魂が、今の自分に様々なことを示唆してくれます。そして息を入れ続けることで名器を良い状態に保ち、次の世代へ継承したいと考えています。

ヘインズ

Wm.S.Haynes 10Kゴールド

48400番台(1988年製)  D# roller, 10K lip・riser・toneholes・rings、silver mechanism・ribs・posts. French Cups, H foot joint

希少なCentennial model(センテニアル・モデル)です。銀のヘインズ記念日の100年の盾を持っていて、その年に作られたわずかな金のフルートの一つです。ヘッドジョイントはLewis Deveauによってカットされています。穿孔されたゴールドリッププレートは独特のデザインで、このパターンは1920年代初めに最初に使われました。オールドとモダンの両方の良さを持つヘインズで、コロラトゥーラの様な軽やかさとリリコの様な暖かさと叙情性があります。

ヘインズ10k

Wm.S.Haynes 総銀製

32300番台(1963年製)  リッププレート14K French Cups, H foot joint

ヘインズ黄金期のフルートは、デヴォースケールのモダンヘインズと異なるキャラクターで、独特の甘くダークで芯のある響きです。中でも貴重なリップ14Kのこの笛は、ホールで独特の回り方をします。さめざめと泣く、とても表情のあるフルートです。

オールドヘインズ

Verne Q. Powell 木製

14600番台(2012年製)  Handmade Custom Grenadilla Flute .0125 tubing with Sterling Silver mechanism A-442 pitch, B foot joint French cups, offset G keys

モダンパウエルのグラナディラ木製。経年劣化の少ない綺麗な中古を入手。吹きやすくて音程がよくて本番に心強い味方。現代のフルートなのに柔らかくて明るくて、あまり重くないし、顔が可愛らしく愛着が湧きます。オールドから学ぶことが多い中、Haynes 10Kと、このPowell Woodenは、自分に様々な新しい感性と技術のアイデアを与えてくれます。

パウエル木製

Verne Q. Powell 総銀製

1500番台(1955年製)  リッププレート14K American Cups, C foot joint

オールドパウエルの珍しいカバードキー。モダンパウエルにある華やかさもありますが、このオールドはより愛らしく瑞々しい音色を持っています。

オールドパウエル

Louis Lot 木製

初代 Esprit(1855-1875) 円錐型(コニカル管)コーカスウッド 1370番台(1870年頃の作品)

完全オリジナルな上に、ランパル所有の有名な、エスプリ唯一の金製フルートと相互に隣り合うシリアル番号です。初代ロットの円錐管ベーム式フルートは、ある意味フルートの理想の形です。音色も姿も美しい、博物館級のフルートです。

初代ロットコニカルベーム

Louis Lot 総銀製

2代目 H.D.Villette(1876-1882) 3200番台(1882年の作品)

2代目のルイロット、ヴィレッテによる作品。完全オリジナルで2代目ならではの珍しいシステムは保存に値する博物館級です。前のオーナーはフルート奏者で作曲家のゲイリー・ショッカーでした。

ヴィレッテ

Louis Lot 総銀製

4代目 E.Barat(1889-1904) 5500番台(製造年不明)

4代目のルイロット、バラットによる作品です。吹く毎に魅力に囚われ、恋い焦がれてしまう、まさにこのフルートは、ずっと吹いていたいけど、使うのがもったいないと思わせるような、本当に美しい相棒です。

バラット

Louis Lot maillechort (マイショー管)

4代目 E.Barat(1889-1904) 6980番台(1902年の作品) リッププレート銀製

4代目のルイロット、バラットによる作品です。当時のフランスのmaillechort(マイショー)の音色は甘いお砂糖の様です。自分の中で一番気が合う楽器です。

バラットマイショー

Louis Lot 総銀製

6代目 G.Chanbille(1922-1951) 10300番台(1947年の作品)

6代目のルイロット、シャンビーユによる作品です。歴代の、最後の工場長です。前のオーナーはアメリカの某音大の先生ですが、古楽専門の方なのであまり吹いていなく、ミントコンディションでした。煩雑な近現代の曲にも対応できる操作性を持ち、かつロットの香りが満ちているフルートです。

シャンビーユ

Couesnon 木製

グラナディラ 製番なし 1930年頃の作品

ケノンのレアなフルートです。とっても柔かい、しっとりとした音色で、ずっと吹いていたいと思わせるフルートです。オールドフレンチのウッデンにしては音程のバランスもよく、吹きやすい方だと思います。

ケノン

Godfroy

4代目 Clarisse(1868~1888)の作品と思われるが実態は不明。

本当にゴッドフロアかどうか、製番もなく謎の多いフルートです。頭部管maillechort。主管と足部管は銀製、キイmaillechortで、他のメーカーかもしれません。頭部管は多分ゴッドフロアだと思います。

ゴッドフロア

Rudall Carte 木製

円筒型コーカスウッド 7500番台(1940-1950年の作品) 頭部管内銀 C足・H足

前のオーナーはアメリカの有名なウッデンフルーティストで、遺品となってからは吹かれていなかった様で、魂がこもった素晴らしい音色を感じられる、とても魂レベルの高い楽器です。英国の伝統の香りがするところも好きです。

ルーダルカルテ

August Seidel 木製

グラナディラ 660番台 1930年頃の作品と想像している。

ザイデルは、知る人ぞ知るドイツ、ハンブルグの隠れた名工。来歴は、フライブルクの教授でオーケストラ奏者の方など、数々のプロ奏者を経ています。こんなに素晴らしい楽器なのに、あまり知られていないということに、シンパシーを覚えて愛情を注ぎたくなってしまうのです。超レアでマニアックな愛すべきフルートです。

ザイデル

August Richard Hammig 木製

グラナディラ 2100番台 1940年頃の作品

リヒャルト存命の頃の作品です。初めて所有した木製のヴィンテージフルートで思い入れがあります。初代オーガスト・リヒャルトの手によるこの楽器は本当に美しい音色で、楽器が音楽を知っていて、「こんな表現もあるよ」と、自分に話しかけてくる気がしてなりません。希少価値の高いこの美しいフルートを、私はきっと生涯持ち続ける事になると思います。様々な思い出を共有する最良の友です。

A.R.ハンミッヒ

Anton Braun 木製

グラナディラ 60番台 1990年代の作品

現代の楽器のブラウンですが、その性能と個性的な音色は、オールドに魅せられた今も自分の興味を離しません。オールドに比べると吹きやすいですし、音程も音量も問題なく、それでいて音色も柔らかく、艶やかです。安心と信頼を寄せられる、頼もしい楽器です。

ブラウン

Philipp Hamming 650/4LTD 木製ピッコロ

管体グラナディラ材、E,G#メカニズム、キー銀製 19600番台。頭部管にはゲルハルト・ハンミッヒのウェーブ管

とてもいい音がします。他のピッコロを吹くと、物足りなく思うほど。本物の響きを持ち、音楽的に歌うということを証明してくれる楽器です。

ピッコロ

Miyazawa Atelier-1

頭部管銀製 管体・キイ=洋銀製 銀メッキ仕上げ

体験レッスン用、稀にある屋外本番用、もしくはPAの入った本番などで使用しています。他の楽器を修理中にメーカーから借りた非売品だったのですが、あまりにいい音色で気に入ってしまい、無理を言って売ってもらいました。

ミヤザワ

ウジェーヌ・クレイネン/G. A. Rottenburgh *Flauto traverso (現在貸与中)

ボックスウッド、人工象牙、銀

18世紀オランダのG. A. Rottenburghのトラヴェルソ、クレイネンの作品です。トラヴェルソはベーム式フルートに挫折した人が向かう楽器だと、とんでもない勘違いをする人がいますが、トラヴェルソにはベーム式と異なる難しさがあります。トラヴェルソとベーム式、お互いにを学ぶことで、新たな境地、表現、技術に出会えます。

クレイネン